次の課題図書はこれだ!

 

■ 投票結果

 

1位『おいしいごはんが食べられますように』5票

2位『女のいない男たち』3票

2位『悲しみの秘義』3票

2位『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』3票

2位『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』3票

2位『モモ』3票

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7位『こちらあみ子』2票

7位『戦艦大和ノ最期』2票

9位『水車小屋のネネ』1票

10位『ゲド戦記』0票

 

1位から2位までの上位6冊を課題図書として採用し、順次読書会を開催していきます。日程は決まり次第お知らせしますので、しばらくお待ちください。

 

ご応募いただいた皆さま、そしてご投票いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

  

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BunDokuでは、課題図書を読んで感想を話しあう読書会を開催していますが、現在のラインナップ(全12冊)も残すところ1冊となりました。

 

つきましては、2024年4月以降の課題図書を参加者の皆さんから募集し、投票にて決めたいと考えています。すでに募集は終了し、11名の方から応募がありました。本当にありがとうございました。

 

皆さんから寄せられた(1)本の写真、(2)本の紹介文(200字以内)、(3)ペンネームをもとに投票を行い、課題図書6冊を決めたいと思います。

 

ミヒャエル・エンデ『モモ』については2名の方から応募があったので2名分載せていますが、投票は合算しますのでご了承ください。

 

なお、投票締め切りは2月29日(木)です。皆さまからの投票をお待ちしております!

 

 

高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』(講談社)

 

職場内での微妙な均衡のままならない人間関係を「食」のある風景を通して描いた作品。温かい雰囲気のタイトルと表紙とは裏腹に心の奥底を冷たい手で触られてるような気になりゾクゾクする瞬間は少なくないはず。社会で働く誰もが多少なりとも抱えてるであろう感情が言語化されており、読者が自分事と受け止めることができる物語。(多分、K。)

 

 


 

村上春樹『女のいない男たち』(文春文庫)

 

2014年に出版された短編集です。テーマは「喪失と再生」「無常観」だと思います。読みやすくて、わかりやすい文章でありながら、人間の根源を深く掘り下げるところが、さすがだなぁと感じました。この作品で注目したいのが、「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞国際長編映画賞を受賞したことです。濱口竜介監督の村上チルドレンぶりやその魅力なども語れたら嬉しいので、お時間ある方は映画も是非ご覧ください。(ひつじ)

 

 


 

若松英輔『悲しみの秘義』(文春文庫)

 

人生には悲しみを通じてしか開かない扉がある。名著に記された言葉をひとつひとつ掘り下げ、著者自らが味わってきた深い悲しみの意味を探し求めた26篇のエッセイ。悲しみと向き合い、悲しみと生きていくための言葉を教えてくれる本です。(nina)

 

 


 

ル=グウィン『ゲド戦記』(岩波少年文庫)

 

ハイファンタジーの最高峰として屹立する傑作。異世界を構築して物語を語ること、そしてそれらを読むことの意義を読者に示してくれます。全体は「 Earthsea Cycle 」として6冊で構成されていますけれども、初期3冊の「 Earthsea Trilogy 」を課題図書としたいと思います。(フージー)

 

※画像は単行本ですが取り上げる際は岩波少年文庫版とします

 

 


 

今村夏子『こちらあみ子』(ちくま文庫)

 

あみ子は年齢不相応に純粋無垢な子供だ。家族も憧れの男の子も、あみ子に優しくしようと努力してその無垢さに傷つき、壊れていく。あみ子の純粋さは誰も幸せにしない。なのに、私はあみ子に憧れてしまうのだ。表題作のほか、映画『花束みたいな恋をした』の絹ちゃんが拘った「ピクニック」、「チズさん」の三篇を収録。芥川賞作家・今村夏子の原点にして問題作。純粋とは、善人とは、普通とは? よければ読んで一緒に考えて欲しい。(nn)

 

 


 

津村記久子『水車小屋のネネ』(毎日新聞出版)

 

毒親の仕打ちに耐えかねて家出同然で田舎に逃げた十八歳と十歳の姉妹の40年にわたる物語です。生活苦におびえ、恵まれない境遇を生きることを余儀なくされているにも関わらず、姉妹の日常のなんと豊かで、ユーモラスなことか。波乱もないし息詰まる展開もなく、ただ人々の素朴な親切とヨウムのネネがいるだけで、物語に引き込まれてしまいます。あと鳥好きにはたまりません。

 

 


 

吉田満『戦艦大和ノ最期』(講談社文芸文庫)

 

『戦艦大和ノ最期』(吉田満)120g。軽い。そして薄い。しかし、それは内容の軽薄さを意味しない。本体価格九四〇円。税を加えれば千円を越える文庫本である。これは内容に見合っている。むしろ安い。書き出しはこうだ。「昭和十九年末ヨリ我少尉、副測電士トシテ『大和』ニ勤務ス」漢字カタカナ交じりの文語文である。これが延々165ページまで続く。しかし、恐れるなかれ。長い旅こそが充実と満足とをもたらすこともあるのだから。

 

 


 

東畑開人『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』(新潮社)

 

多様性の時代。裏を返せば、個人化が進み続ける現代。私たちは、常に孤独と隣り合わせで日々を生きています。“みんなで”いなければならない煩わしさから逃れられた代償として、“ひとりで”人生をサバイブしていく。そのなかで心が折れてしまうこともあります。本書はそのような心の危機を「夜の航海」に喩え、「心に補助線を引く」という臨床心理学の知恵を、カウンセリング事例=物語に沿ってやさしく紹介してくれます。(Tomo)

 

 


 

山本文緒『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』(新潮社)

 

山本さんの最期のエッセイです。年始に地震のニュースを見て、いつ死ぬかなんてわからないということを再認識しました。余命がわかっている彼女だからこそ感じた後悔や悲しみや幸せが、たくさんのことを教えてくれます。(むらのなか)

 

 


 

ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波少年文庫)

 

「時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に<時間>の真の意味を問う、エンデの名作」。これまでBunDokuでさまざまな方が紹介されていた、もはや説明不要かもしれないドイツの児童書です。時間どろぼうというフレーズがあまりにも有名ですが、全編通して大変面白いファンタジー小説です。(のりたま)

 

※画像は単行本ですが取り上げる際は岩波少年文庫版とします

 

 


 

ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波少年文庫)

 

世界中で愛される不朽の名作『モモ』。タイトルだけは知っているという方も多いのではないでしょうか。ドイツの作家ミヒャエル・エンデが1973年に発表した本作は「時間」がテーマ。副題は「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語」。小さな女の子であるモモが、灰色の男たちに奪われた時間を取り戻そうと奮闘します。「人間とは時間を感じとるために心というものがある」(shu)

 


 

■ 投票フォーム

 

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