第118回・BunDoku課題本読書会

 

日 時:2019年09月28日(土)19:00~21:00

会 場:レンタルスペースeat(大分市)

参加者:14名

 

案内人の江藤です。第118回目の読書会として、課題本読書会を開催しました!

 

課題本はドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』。新潮文庫では3巻本、光文社古典新訳文庫では5巻本の長編小説です。

 

今回は読了した方としていない方が半々の参加となったので、まずはあらすじの確認をして、それから気になる登場人物について話し合うことにしました。

 

最初は、コーリャ・クラソートキン。コーリャがいう「神なんてたんなる仮説にすぎませんがね」とはどういうことなのか。哲学者のヴォルテールがいう「神がいないなら神を考えださなくてはならない」を参考に考えてみました。

 

次に、スメルジャコフ。ここでは“調和(ハーモニー)”が話題になりました。癲癇(てんかん)の発作によってもたらされる調和、キリスト教における調和(神の介入)、社会主義における調和など、さまざまな調和について話し合いました。

 

最後に、キリスト教とりわけカトリックの欺瞞、すなわち未来の調和のために現在の調和を犠牲にしているのではないかということを指摘する人物、イワン・カラマーゾフ。そこから、本編にも登場する“カラマーゾフ的なもの”について考えようとしてタイムアップとなりました。

 

こうしてみると、フョードルやミーチャ、そしてアリョーシャ、カーチャやグルーシェニカなど、まだまだ語るべき人物はいたのですが、言及することができませんでした。それはまた次回(あるのか?)ということで。

 

ところで、今回は会場がレンタルスペースeatということもあって、案内人のチカさんがボルシチなどのロシア料理を振る舞って下さいました!どれもこれも美味しかった!もっと写真を撮ればよかったと後悔しています。

 

そして、写真といえば本の集合写真。が、完全に失念していました。新潮文庫や光文社古典新訳文庫はもちろん、戦前に翻訳されたものや韓国語版など、さまざまな『カラマーゾフの兄弟』が大集合していただけに大変残念です。みなさん機会があればまた撮影させてください。

 

最後に簡単なお知らせ。NHKのEテレで放送されている「100分de名著」という番組で『カラマーゾフの兄弟』が取り上げられます。12月に全4回が放送予定です。これもブンドクの影響といっても過言ではありません(過言です)。番組をご覧になった方は、ぜひ感想戦をやりましょう!それでは。